COMPANY

ここ数年、我が国のあり方を見ていて、暗い気持ちになっておられる方も多いと思います。幕末明治の偉人西郷隆盛の「南洲翁遺訓」に、リーダー人としての生き方、国の政治のあり方などのヒントが書かれています。
これは、新政府の薩摩の人によってではなく、旧幕府軍であった庄内藩の人々によって編纂されたというところによりいっそうの価値があります。
まず、第７カ条前段で、【事大小となく、正道を踏み至誠を推し、一時の詐謀をもちうべからず】と書かれています。　…大きい事でも小さい事でも、正しい道を行い、真心をつくし、一時の策略を用いてはならないという意味です。
また、第２０カ条前段では【何ほど制度方法を論ずるとも、その人に非ざれば行われ難し】
…どんなに制度や方法を議論しても、それを行なう人が立派な人でなければ、うまく行われないという意味です。
さらに第２１カ条前段では【道は天地自然の道なるゆえ、講学の道は敬天愛人を目的とし、身を修するに克己を以て終始せよ。己に克つの極功は、『毋意(いなく)、毋必(ひつなく)、毋固(こなく)、毋我(がなく)』は、己れに克つを以て成り、自ら愛するを以て敗るるぞ】
…道というものは、天地自然の道理であるから、学問の道は『敬天愛人』を目的とし、自分を修めるには、己れに克つということを心がけねばならない。己れに克つということの真の目的は「意なし、必なし、固なし、我なし」我がままをしない、無理じいをしない、固執しない、我を通さない、ということだ。一般的に人は自分に克つことによって成功し、自分を愛する（自分本位に考える）ことによって失敗するという意味です。
西郷隆盛の言葉は、リーダー自身が人として自分はどう生きるべきか、それを常に問い続けることが大切だと教えてくれています。

代表取締役 岩崎 勲